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無題

寒いです。

しかし、洛西ニュータウンの紅葉は実に素晴らしい。どこを歩いても、色彩の織り交ぜ具合が存分に楽しめるのは見事だと思います。植樹の時もよく考えられたのでしょうね。

今日(昨日になりましたね)は、京都フランス歌曲協会のメンバーでソプラノの女性との合わせ練習のため、彼女にマキ音楽院まで来てもらいました。これは、御歳80に近くなられる(はずの)、フランス歌曲における世界的な伴奏ピアニスト、ダルトン・ボールドウィン先生のレッスンに向けての練習です。
ドビュッシーを3曲、今日で2回目の合わせでしたが、入念に、また新しいものを見つける気持ちで、レンタル料金を無駄にしないように(笑)、充実した2時間でした。


ここから、久しぶりに、音楽論でぼやきます・・・


どの歌曲にしても、伴奏ピアノの全体に、立体構造が必ずある。これは、いつも思うことだが、西洋人の性としか言いようが無い。大昔は知らんが。日本人の性としては、古典芸能に見られるように、楽器奏者は謡いに追随するか、拍子をとるも非和声、2人以上でもほぼユニゾン。つまり、時間的には瞬時に、空間的には鉛直方向に現れる、複数の[個]の有機的な関わりに対する認知力が、日本人には多く欠けているものである。

しかして、西洋の歌曲において、立体構造の普遍的な意味を探求し、それを常に表出するべく演奏することが、はたしてどれほど重要か?(器楽曲においてそれが限りなく重要であることは無論)
もちろん、曲によってその重要度は違ってくる。しかし、記譜を見る限りその姿がこちらに迫ってくる事実を、あろうことか無視するなど、絶対に不可能である。
立体構造の普遍的意味を表現するために至極好都合な材料の1つは拍節感であるが、サン=サーンス、フォーレ、フランクなど、交響的またオルガン的な作風が顕著な作曲家のものは、整った律動や拍節感が不思議とその記譜にふさわしく、声楽家の個人的な都合に勝る音楽的意味をもつ、と言えよう。ラヴェルにもプーランクにも、まだほかの作曲家のものにも、同じ価値体系が存在すると思える。

ドビュッシー。彼は何か?サティーのそれでは無いがとても歌謡的である。先にサティーを述べれば、さすがキャバレーのピアニスト、音楽[作品]に哲学や瞑想などを介入させなかったのであろうか、どうもその証しとしか思えないような明朗なテンポ感(つまり良くも悪くも軽薄!)が満載である。

ドビュッシーは、何か?彼の言う<アラベスク>(多分、森羅万象のあらゆる関係における力動性の総合体が、全きアンバランスを脈動し続ける生命感覚だと思うが)について、最終の答えが出ない限り、彼の音楽の発信元を突き止めることは出来ないでしょう。
しかしまた、歌謡的であることが安直に整った拍節感を軽く睥睨してしまう、とでも言うような不思議な浮遊感を、声楽家の事情だけで説明できるわけも無く、立体構造的書法によるピアノパートの普遍的意味が、何をもってすればドビュッシーの音楽作品の演奏に見出されることができるのか、難解です。

実際の演奏では、気分よく謡う歌手の息遣いや言葉尻に上手く寄り添うように感情の襞の表現をサポートするピアノ、てな感じになるもので、それはドビュッシーの歌曲のひとつの魅力でもある。この関係、日本の謡曲などと似ている。この有様は、いくらピアノパートの立体構造的書法の意味が演奏に内包され得たとしても、変わらないでしょう。
ただ、音楽的価値論において、拍節感を含む有機的立体構造の上に声楽家御用達の息遣いが<君臨>することは許されない。もちろん、その逆の上下関係も許されない。

唐突ではあるが、ポップスやジャズのように、決して思念的な時間の計測をしない、そしてまるで暗黙の了解のように体感の一致を楽しむ、こういう関係を、ドビュッシーは歌曲の創作の世界に表したのか、とも思う。
たいてい、交響的な作品には、客観的巨視的なまなざしが感じられるものだが、ドビュッシーのそれは、内側から湧いて出るエキスの産物と感じられる。歌曲に感じるものと、同じである。


考えれば考えるほど、言葉をひねり出すのが困難になります・・・上記の記述に、1時間以上かかりました。
しかし、面白いので、またやります。音による表現も、人間のなせる業です。ならば、その意味するところを言葉でどこまで表現できるか、興味は尽きないのであります。
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  1. 2010/11/14(日) 03:11:55|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

難しい文ですね。音楽立体論は日本人からみれば、言語の組み合わせの違いといわれていますが、いかがでしょうか? いつも、ひたむきな向上心と努力には感服しています。寒くなるので、お体を大切に・・・
  1. 2010/11/15(月) 19:32:02 |
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  3. k/maki #-
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